輸入業者必見の輸入消費税のお話 | 税理士いらずの「自力経営道」

輸入品の消費税とは

ネットショップで輸入品を販売するビジネスをされている方は注意したい輸入消費税のお話です。

消費税は、原則として国内で、事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等に課せられます。この原則から言えば、海外から商品を仕入れた場合は、国内で実施したものにはなりませんので、不課税の扱いとなります。

ただし、例外として、外国貨物輸入について国内製品の販売と比較して、競争上、国内商品の価格が不利とならないように、輸入取引も、保税地域から引き取る際に消費税が課税されることになります。

実は、輸入品の消費税ですが、国内商品と同様、単純に仕入価格に８％が課せられるわけではありません。実は輸入品は、輸入関税価額に対して消費税がかけられれます。これをいわゆるCIF価格と呼ばれる価格に関税を加算したものです。CIF価格とは商品価格＋輸入港までの海外運賃＋保険料で計算されます。

結構複雑な輸入品の消費税。さらに難しい経理処理をできるだけ分かり易くまとめてみました。

例えば、加工商品を中国のAA貿易会社から輸入し、代金1,000,000円を普通預金から支払ったケースを考えてみましょう。

加工商品を購入した時の仕訳

借方勘定	借方金額	貸方勘定	貸方金額	摘　要
仕入高	1,000,000円	買掛金	1,000,000円	AA貿易会社　輸入商品の購入

預金から代金を支払った時の仕訳

借方勘定	借方金額	貸方勘定	貸方金額	摘要
買掛金	1,000,000円	普通預金	1,000,000円	商品代金の支払い

輸入手続きについては、日本国内にある輸入代行業者TT代行に委託している。この業者から請求書と輸入許可通知書、インボイスが送付されてきた。

インボイスによる支払時の仕訳（税込方式）

上記の輸入消費税については、消費税確定申告書においても特別な扱いとなります。通常入力する課税仕入に対する支払対価の額の欄とは別の記載箇所に入力します。