お給料を現金で手渡しする場合

給与計算

 

ひと昔前まで、お給料は手渡しでするところも多かったです。現在では、大きな会社のほとんどが、従業員さんの銀行口座に振込みとなっていることでしょう。

ただし、小さな会社や個人事業主の場合には、従業員さんに現金でお給料を支給しているところも結構あるのではないでしょうか。

現金支給は、銀行口座振込に比べて銀行などに客観的な証拠が残らないため、従業員さんと給与をめぐってトラブルに発展する可能性があります。

今回は、お給料の現金支給について見ていきたいと思います。

 

お給料の現金支給のメリット・デメリット

現金支給のメリットとしては、やはり手軽で便利、すぐに渡せるので面倒くさくない点が挙げられます。特に日払いの場合は、即日払いとなるため現金支給がよく利用されることでしょう。

一方でデメリットについては、先ほど述べた通り、支払ったということの証明が難しくなるということです。あくまで、支払ったことを証明する手段を自分自身でしなければならいということです。現金支給では証明できないということではありません。

 

ケイコ先生ケイコ先生

労働基準法では給与は「通貨で支払う」こととされています。現金支給の方が原則的な扱いになるのですね。

給与支給の証拠を残しましょう。

給与を現金支給した場合、給与を「もらった」、「もらわない」と、従業員とトラブルになるケースも考えられます。

「適正に計算した給与額を、従業員に適切に現金で支払いました。」という記録を確実に残しておきましょう

そのためにはいろいろな方法が考えられますが、

例えば、給与袋で渡して、給与袋に従業員の印鑑(受領印)を押してもらう、従業員さんの署名をもらうといった方法をとることができます。

しっかりと従業員さんの印鑑をもらい、後々のトラブルを回避しましょう。

 

その他の注意点

給料袋でのやり取りにあたっては、金額を間違えないように注意しましょう。給料支払明細書に記載した金額が間違いなく入っていること確認して、従業員さんにも確かめてもらいましょう。

また、押印した給料袋は、従業員さんが退職したからと言って捨てないように。しっかりと保管してください。