日商簿記の最近の動向

 

会計事務所や経理担当者の登竜門!

会計・経理の資格といえば、やはり日商簿記(日本商工会議所主催簿記検定)や全経簿記(社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験)です。

 

日商簿記でいえば1級が一番難しく、この1級を取得すると税理士試験を受験する事ができます。

 

2級資格は「高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できる」内容とされており、資格保持者は一般的な会社の経理の知識を十分持っている者、といえるでしょう。

 

時代のニーズに合わせて内容等も変更

日商簿記2級は平成28年6月より、出題範囲が変更されました。

 

昨今のビジネススタイルに合わせ、クレジット売掛金・電子記録債権(債務)・サービス業の処理等が新たに追加され、簿記試験が企業活動や会計実務に即した内容になるよう改定されています。

 

また、今までは「4級」とされていた難易度の低い資格が廃され、新たに「日商簿記初級」が2017年4月から始まりました。

 

この初級は「簿記の基礎知識は企業活動や経営を理解するため、経理・会計担当者のみならず、業種・職種を問わず企業人すべてに必要とされており、短期間でこれを習得するための目標となる資格」と位置付けられているようです。

 

初級はネット受験可能

1級・2級・3級は今まで通り、お近くの商工会議所で受験する必要がありますが、初級はパソコン教室や資格取得の為の学校等、商工会議所より施行機関として認定されている「商工会議所ネット試験会場」に赴けば受験が可能です。また、試験の結果は即時に出るようです。

 

内容は決算処理等の部分が省略されてはいますが、簿記の基本原理・期中取引の処理・月次集計等が出題範囲となっているので、簿記を学んでいない方等には取り組みやすい目標で「経理担当では無いが、基礎的な簿記の知識くらいは知っておきたいな」と思っていらっしゃる方にはお勧めです。

 

また商工会議所は「会計ソフトの操作」に特化した「電子会計実務検定」という資格認定も行っています。昔に比べると、経理まわりの選択肢も増えましたね。